アプリ「償いの時計」感想
ストーカーになりました。
ゲームの中で。
ゲームアプリ「償いの時計」のプレイ感想です。
ネタバレあり。
どういうゲームかというと、すでにお伝えしたとおりストーカーになるゲームです。
もうちょっと具体的に話すと、プレイヤーは愛する彼女のストーカーになり、あらゆる手段で彼女を追い詰め、そしてあらゆる手段で自分の犯行を阻止するゲームです。
……ちょっと何言ってるのかわからないと思うので詳しく説明していきます。
プレイヤーは愛する彼女の住む部屋に忍び込みます。
なかなか自分の気持ちをわかってくれない彼女は、彼氏（？）であるプレイヤーから逃げるべく部屋じゅうを駆け回ります。
そしてプレイヤーは手にした包丁で……あとは言わずもがななんですが、こうしてプレイヤーは彼女の命を奪ってしまいました。
そこでプレイヤーは自分の過ちに気付くのです。
そしてなぜか幽体離脱し、自分の肉体と精神が分離。ここからは精神のほうを操作し、過去へと戻り、愛する彼女を襲おうとしている自分の肉体の犯行を阻止すべくあらゆる手段を用いながら動きまわります。
というゲーム！
タイトル「償いの時計」とあるように、キーアイテムとして時計が登場します。
精神となったプレイヤーは彼女の部屋に隠されたギミックを利用して自分の肉体の行動を阻止するのですが、たとえばいったん時間を止め、トイレのドアを閉めたり開けたり、はたまた椅子を動かしたりしたあとに時間を動かす……という操作に必要になるのがその時計。
部屋のどこにどんな仕掛けがあるのか探っていくことももちろんそうなのですが、このゲームで一番おもしろかったのが刑務所で出会ったジャックとのやりとり。
そう、精神はふたたび肉体に戻り、プレイヤーは逮捕されてしまうのです。
刑務所の中でなぜか仲良くなったムショ仲間のジャック。
彼は脱獄を企んでいるのですが、その企てを密告するか否かでエンディングのルートがわかれたりします。
なんか、初っ端からストーカーだったり、間違って彼女をアレしたり、そのあたりも突拍子ないなあと思いながらなんだかんだ楽しんでたんですが、そのあと刑務所でジャックみたいなどこかの映画から飛び出してきたようなキャラクターと出会い、そして仲良くなるなんてふつう思わないじゃないですか。なんか途中からゲーム変わった？ とか考えるんですが、時計のギミックは刑務所にも仕掛けられていたり。
しかもジャックが脱獄犯って、そのキャラクターとしてお約束の設定につい笑っちゃいました。
そういう予想外でありつつ想定内の展開の絶妙なバランスが素晴らしかったです。
途中でガラッとゲーム世界の雰囲気を変えながらも最後はちゃんとまとめる、その手腕、憧れる。
プレイ時間はそう長くはないので、ためしに遊んでみると楽しいかもです。
こっちのゲームもおすすめ。
