アプリ「しあわせのあおいとり」感想

アプリ「しあわせのあおいとり」感想です。

ネタバレあり。

 


前作(になるのかな?)の「償いの時計」もクリアしてまして、じつは作者さんが同じということにびっくりしつつも頷ける部分があるなあと感じています。

 

ここではしあわせのあおいとりについて触れています。

 

可愛くもどこか懐かしい雰囲気のドット絵……からは想像もつかないエグい話でした。

 

物語は、とある兄弟がお祭りの屋台にて、売り物ではない青い鳥のぬいぐるみを盗むところから始まります。

 

その日の夜、兄は夢の中らしき不思議な世界に迷い込みます。

そこで〝しゃべる青い鳥頭〟に出会います。キーキャラですね。といっても基本、この鳥頭と兄だけでゲームが進行していくんですけども。

 

鳥頭からおつかいをあれやこれやと頼まれながら、周囲にちらばるアイテムを集めたりしていくゲーム。

脱出ゲームみたいな、そんな感じでしたが、プレイ自体はさほど難しくはなかったです。

ガイドとしてスマホの向こうに謎の人物がいるらしく、その人物から教えてもらうヒントにちゃんと目を通していればクリアできる程度。

 

蜘蛛の糸や踏み台やら斧やら集めていき……なんと最終的に兄(プレイヤー)はベッドですやすや眠る鳥頭をサクッと殺害

 

なんだその展開!! と思いつつ、スマホに連絡があったため謎の人物の話を聞いていくと……

 

「鳥頭は実はあなたの弟でした!(笑)」

 

というセリフが。

 

なんじゃそりゃー!

笑えねー!

と内心叫びつつ、エンディングを眺めていると、鳥頭になっていた弟を殺した兄が次の鳥頭に……

 

そういうループ世界らしいです。

 

いやいやいや、ゲームオーバーというかバッドエンドじゃんと首を傾げつつ、不思議な空間(青い鳥のぬいぐるみを持っていた屋台の主人がいる謎の空間)にいた黒猫が時間を戻してくれるというので戻してもらいました。

 

人間に戻りつつもまたしても夢の世界で目覚めた兄。

目の前にはベッドですやすや眠るあの鳥頭、そして所持品には斧……しかしふたたび鳥頭を殺害してもこの鳥頭は実の弟……なんとかグッドな選択はないものか?

でも、現実世界に戻るには誰かを殺さないといけないらしい。

そう、誰かを……でもこの夢の世界には兄と弟だけ……

 

あっ。

 

いるやん!

 

そうだ、もうひとりいる。

スマホだ。

スマホの向こうで腹立つ言葉を寄越してきた謎の人物がいる!

 

こうなったらこうだ。

スマホを斧で叩き割ろう。

 

そう思い立ち、実行してみました。

 

おっ、スマホにヒビが!

なんか正解っぽい!

 

しかもスマホの向こうの謎の人物は「やめて」「ヒントを教える。鳥頭を殺せ」とか言ってる。

 

やめてと言う相手を粉々にするのは多少なりとも気が引けましたが、なんかこれが正解っぽいのでとりあえずスマホが壊れるまで斧を振るいました。

 

 

すると、

兄弟ともども無事もとの世界に!!

 

「変な夢を見た」という弟とともに兄は盗んだ青い鳥のぬいぐるみを屋台に返しにいきました。

 

 

そしてゲームクリア。

 

なんだかこう、「どこが幸せなんだ?」みたいな絶妙に複雑な気分に陥るゲームでした。

鳥頭やあの夢の世界は結局なんだったんだ、といった想像の余地もありつつも、「悪いことはしちゃいけない(したらこうなる)よ」的なメッセージ性も感じました。

 

悪いことしないのが幸せなんだ。この青い鳥はそれを(身をもって)教えてくれる存在だった……?

 

等々、深く考えようと思えば考えられる、そんなゲーム「しあわせのあおいとり」でした。

 

しかし無事現実世界に戻ったけどもスマホを壊した(結局は誰かを殺した)罪悪感は残る……