「スクスト」のシナリオについて語る。
特攻SRも引けないくせに草を消費しまくってる急行2号です。
(特攻SR……スクストで月末に開催される協力戦で並々ならぬダメージを叩きだせる特別なSRメモカ)
(メモカ……ソシャゲにおけるカード。スクストではこのメモカを集めるのが基本)
(草……スクストにおける回復薬。エリクサーの略称。決して「wwwww」のことではない)
今日はスクールガールストライカーズ、略してスクストのシナリオ、ひいてはメインストーリーの序盤について語りたいと思います。
スクールガールストライカーズとは
ギャルゲー。
バトルもするが、基本的に女の子たちとの交流がメインとなる遊びかた。
日常でははっちゃける女の子たちであるが、メインストーリーでは重厚な展開が繰り広げられている。
このメインストーリー。
スクストではパラレルワールドを題材とし、女の子たちが戦士となって世界を狙う強敵モルガナと戦う……というのがおおまかな流れです。
今回特筆したいのはメインストーリーエピソードⅠ、第1話「たぶんわたしはこの世界を救わないといけないんだと思う」です。
このタイトルは沙島悠水(さじま ゆうみ)というキャラクターが実際に作中で発言するセリフ。
セリフから察することができるように、この女の子、非常に正義感が強いキャラクターです。
……が。
非常に正義感が強いキャラクター、なのですが。
なのですが。
この第1話の流れにご注目ください。
なんならインストールして直接目で確かめてください(基本プレイは無料です)。
第1話というけっこう重要な話にもかかわらず、この悠水ちゃん、初っ端からいきなり自作したアーサー王の伝説の剣≪エクスカリバー≫を自分が通う学園の裏庭にぶっ刺したところを教師に見つかって説教くらうという、なかなかのかっとばし具合を見せつけてくれます。
いいですか。
これがパラレルワールドを題材とした重厚なストーリーの第1話です。
第1話です。
え、なんで?
なんで裏庭に刺したの?
なんで剣?
なんでアーサー王?
え、なんで?
なんで?
説教している教師も困惑気味。
ここで弁明した悠水ちゃんの言い分はこうです。
「≪裏庭に眠る謎の聖剣≫ということで学園の七不思議になるかと思った」
??????????
困惑するプレイヤーを置いてきぼりにし、さらに悠水ちゃんのマイペースっぷりは続きます。
「うちの学園まだ新しくて不思議的な要素が足りない」
「七不思議のない学校なんて教育委員会から厳重注意されてもおかしくない」
「イチオシの七不思議は≪合わせ鏡の二頭身般若≫」
「オシフシ(推し不思議)」
…………
なんで学校に不思議的要素を求めるのか?
なぜ七不思議にこだわるのか?
なぜ七不思議の候補(この学園では学園七不思議を投票で決めるらしい)の中に≪合わせ鏡の二頭身般若≫という謎すぎる般若があるのか?
合わせ鏡の二頭身般若っていったい何なのか?
合わせ鏡の……二頭身……般若。
般若????
なぜそんなものがこの女の子のオシフシなのか?
そもそも不思議は推さなければいけないのか?
不思議って推すものなのか?
合わせ鏡の二頭身般若は推してしかるべき不思議なのか……?
……と、このように、たった10分いかないくらいの、キャラクター同士の短い掛け合いにもかかわらず、プレイヤーの胸中をみごとに引っ掻き回すのが沙島悠水というキャラクターだったのです。
そしてだいじなのがこのキャラクターによってメインストーリーでの掴みが成立しているということです。
上記のように疑問が飛び交って仕方ないキャラクターを第1話に置くことで、プレイヤーの興味を惹きつけることに成功しているのだと考えます。
いや~みごとだな~。
私はスクストのシナリオライターさんのファンなのですが、こういう「プレイヤーの心と常識を思ぞんぶん引っ掻き回すキャラクター」はこのライターさんの得意分野なのではないかと推測します。
そのなかでも「引っ掻き回しスキル」が抜きんでているのがこの悠水ちゃんと癸生川と伊綱ちゃんですね。
そして引っ掻き回されるのが苦痛ではない、むしろ楽しく感じてしまうのがこのライターさん、ひいてはキャラクターたちのすごいところだと思います。
創作するにあたり見習うべきポイントですね。
以上、スクストのシナリオについての語りでした。
ちなみに≪合わせ鏡の二頭身般若≫は作中で実際に登場します。
その謎すぎる姿、気になったかたはぜひプレイしてみてくださいねっ。
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